どこにでもいる双子が永遠の命を手に入れたという物語
「あはは!大人になれたね!」
りゅーこが嬉しそうに言った。
「そうだねぇ」
りゅーとも嬉しそうに言った。
それから、色々と便利になった。
悪戯したりもした。
いろんな事も覚えた。
だけど、魔女狩りが始まってしまった。
魔法使いさんたちは逃げた。
何人か捕まったりもした。
燃やされる魔法使いさんたちを双子は見ていた。
不思議と悲しみはなかった。
絶叫が聞こえる。
「りゅーと」
「なに?りゅーこ」
「人間が人間を焼いてる」
「そうだねぇ。不思議だなぁ」
「違う力を持っただけで燃やされちゃうのか」
「やだねぇ。酷いねぇ。残酷だねぇ」
パチパチと燃える炎を双子はずっと見ていた。