どこにでもいる双子が永遠の命を手に入れたという物語
夕暮れのベンチで
「なんにもないね」
りゅーとが言った。
「なんにもないね」
りゅーこが繰り返す。
「つまんないね」
りゅーとが言うと、
「つまんないね」
りゅーこが繰り返す。
「今までのつまらない話をしようか」
りゅーとが言った。
「つまんなかったかな?」
りゅーこが聞くと、
「どうだろ?」
りゅーとが疑問系で返した。
「わかんないね」
りゅーとが笑うと、
「わかんないね」
りゅーこも繰り返して笑った。