涙夢




相田拓磨。私の彼氏だった。


だったっていうのは、今は・・・違う。

別れたとかじゃない。

拓磨はこの世にいないから。

拓磨はここにいちゃいけない存在だから。

私の目の前で死んでしまったから。






中1の春  4月19日


「俺、絢音が好きだ。」

「私も・・・拓磨が好き。」


中1の春、私は拓磨に告白された。

拓磨とは幼い頃から仲よしで

いつも一緒にいた。

隣の家同士で、よく拓磨が私の部屋に窓越しでわたってきてた。


小学校高学年のころから

私は拓磨への気持ちに気づきはじめて

意識しはじめてた。
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