脱・不幸恋愛体質
えっと……
バスに乗って座った所までは覚えて居るんですが…
「ここは、どこ?!」
トントンと肩を叩かれ起きた場所は、見知らぬ場所で、周りを見る限り山の裾のバスロータリー。
「牛尾山停留所だよ、お嬢さん。もしかして、寝過ごしたのかな?」
「え――――っ!!!!」
それって終点ですよね?!
運転手さんに潮見川行きのバスを教えてもらい、とりあえずバスを待ってます。
が……
只今、待ち合わせの時間だったりして。
しかも、蓮の連絡先を知らなかったりします。
【絶体絶命】
こんな言葉が良く似合う。
どうしよう……
泣きそうになりながら、潮見川行きのバスに乗り込んだ私は、運転手さんにどれくらいで着くか聞いてみた。
「ん~30分位かね~~」
「さ、30分?!」
倒れそうになりながらも、出口に一番近い場所に座った。
どうすんのよ。
着いたら蓮にボコボコだわ……
ってか、そこまで走っても10分はかかるから、40分も遅刻したら居ないわよね。
とりあえず携帯を取り出すと、彩乃にメールしてみた。
パニック状態の私に、蓮と連絡を取る良いアイデアが浮かぶ可能性が皆無に近かったからだ。