脱・不幸恋愛体質
蓮は過去を思い出しながら、ゆっくり語ってくれた。
まるで、昔話をするかの様に……
しかし、蓮の恋愛遍歴は私と張るものがあり、何だか有る意味救われた気がする。
二股かけらり振られたりは当たり前だけど、一時期借金の肩代わりまでさせられていたのにはビックリした。
「30万だぜ。あの女、それを本命の男に使ってたんだよ。やってらんなよな。
まぁ、返し終わったから良いんだけど」
えっ?
それさ、許しちゃって良いの?!
「それって、バイトで稼いだの?ってか、いつ返し終わったの?」
「ん―――たしか…今年の春かな」
今年の春って……
蓮の態度はいつものままで当たり前の様に言うんだけど、言ってる内容は相当ヒドいんだよね。
「えっ!!つい最近じゃん」
「まあな」
まあなって……
どうしても自分の事と重なっちゃって、ついイライラしちゃう。
プリプリしながら、蓮に早口でアドバイスをしてみた。
「ちょっと、そいつに文句位言っ……いや、それじゃ足りないか。なんか、変なもの送ったり……あっ、郵便受けに腐った卵入れたりとか…ああ―――悔しいよ」
蓮は地団太を踏む私をみながら、いきなり笑い始めたのだ。