脱・不幸恋愛体質
「さっきは…ついカッとなっちまってさ……あの…ごめん」
「私も…頭真っ白で……ごめんなさい」
くっつけていた額を離し上を見上げると、俯いていた蓮と視線が絡まる。
「蓮、傷が…」
さっき翔君とやり合った時についたと思われる唇の右側の傷が、まだ生々しく血を滲ませていた。
「いって!さ、触るな」
「ダメだよ。手当てしよう!!私のせいだし」
蓮は私の手を振り払うと
「別に、こんなのたいした事無いし。それに…お前のせいじゃない」
「ダメ!!!ちゃんと手当てするから」
そう言うと、この辺で一番近くにあるコンビニまで蓮を引っ張って行った。
大きな通り沿いにあるコンビニは、相変わらず同年代のたまり場になっている。
ダボダボのTシャツの私と上半身裸の蓮。
明らかに怪しい私達だったけど、気にせずにコンビニに入って行った。
とりあえずマキュロンと絆創膏を買い、コンビニの前に有る駐車場の車止めに座る。