番外編「雨に似ている」1話読み切り
朝から何度も聞いた千鶴さんの「ありがとう」が耳に残る。
「ありがとう」って、こんなに温もりのある響きだったかと何だか嬉しくなる。
店から出てきた千鶴さんが、こちらの店に入ってくる。
「終わったんだ」
白々しく言う。
「うん、雪降ってるから早目に上がっていいって……お陰様で商品も売れたし、ありがとう」
そう言ってケーキの箱を差し出す。
「奥さんから頂いたの。お礼に」
笑顔を添えて千鶴さんが言う。
短くお礼を言うと、千鶴さんがメニューを手に取り、注文しようとする。
「ありがとう」って、こんなに温もりのある響きだったかと何だか嬉しくなる。
店から出てきた千鶴さんが、こちらの店に入ってくる。
「終わったんだ」
白々しく言う。
「うん、雪降ってるから早目に上がっていいって……お陰様で商品も売れたし、ありがとう」
そう言ってケーキの箱を差し出す。
「奥さんから頂いたの。お礼に」
笑顔を添えて千鶴さんが言う。
短くお礼を言うと、千鶴さんがメニューを手に取り、注文しようとする。