桜の下で ~幕末純愛~ 番外集
掃除も一段した桜夜は桜の木に登っていた。



「退屈そうじゃねえか」



木の下から聞こえた声。



「ひじぃっ…かたさん!」

「お前な。以前から思ってはいたが、可笑しなところで俺の名前を切るんじゃねえよ」



ヤバ!



「あはは~。そ、それより総司は捕まりました?」



それを聞いた土方は苦虫を噛み潰した様な表情をする。

見つかってないんだ…




「どうせ総司の事だ。お前を張ってりゃ捕まると思ってたんだがな」

「見張るとかやめてくださいよ」



そう言いながら桜夜は木から飛び降りた。



「どこ行ったんですかね?総司」

「さあな」

「何であんなサボるんですかね?」

「知らねえよ」

「「はぁぁぁ~」」



同時に深い溜め息を吐く。
< 25 / 30 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop