ハッピーバースデイ
食堂に入って二人が食券を買いに行く間にテーブルを取っておく。
私はお弁当派。
窓の外の青い空を見上げて銀司のことを考える。
クラスの人が誕生日祝うって話になったりしたら、どうするんだろう。
「お待たせ―。ってゆうか西村は?」
「お帰り―。教室に居たからおいてきちゃった」
「いい気味だわー」
クスクスと笑うちーちゃんが正面に今日のAランチを置いた。その隣に佐月君もトレイを置く。
「そういえば、もうすぐ銀司の誕生日じゃん」
「うん。あ、それでね、ケーキを……」
佐月君の声にそれを思い出す。言葉にしかけて思いだす。