君の姿
「お前、まだ寝ぼけてんのか?ほら、帰るぞ。」
『だからって頭叩くことないっしょーー?』
「ばーか。」
「由佳、ほらカバン。」
海はあたしを無視して、屋上を出ていこうとした。
『海ーー!ごめんって!何か奢るからさーー!』
あたしはカバンを握りしめ、二人の後を追う。
「ん〜じゃあ、マックでいいよ。」
『おし!まかせておけ!』
「んじゃあ、俺は…」
『誰が誠司に奢るって言ったよ?自分で買いやがれ!』
「ひでっ。」
あたし達は学校を飛び出した。
あたしは、ずっとこのまま仲良く三人でいられるって思ってた。
このまま…ずっと。
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