早瀬くん、好き。
「…はは、大正解。
でもね、その人は私じゃない違う人を想ってるんだぁ…。」
自分で言った言葉にどこか傷ついてる私がいる。
バッカみたい。
もうどうしようもないことなのに…
「…おもしろいほど俺と同じだな」
悲しそうな瞳をしながらボソッと呟く
セイヤくん。
どうゆう意味だろう…
「あ、今言ったこと気にすんなよ!
心春ちゃん家この辺の住宅街?」
そう言ったセイヤくんは、一瞬みせた悲しそうな瞳はもうしてなくて
いつも通りの爽やかな笑顔で私にそう聞いた。
「あ、うん!!
もうすぐそこだからこの辺で大丈夫だよ!
ありがとう」
知らないうちにもうこっち方まできてたんだ。
「本当に大丈夫?」
心配そうな顔をしてセイヤくんが言う。
「へーきだよ!
ありがとうね、バイバイ!!」
「そっか。
気を付けて帰れよ。
じゃーなー!」
そう言いながら手を振って帰っていく
セイヤくん。
案外いい人だったなぁー。
「…さて、私も帰ろーっと」