早瀬くん、好き。
てか、捨てなきゃね!!
私はストラップをケータイから外してゴミ箱の前に座る。
そしてストラップを握りしめた手をゴミ箱の上へ持っていく。
捨てなきゃ…
「…お前は悪くねぇだろ。
だから謝んなくていい」
捨てなきゃ…
「また告白?
何回も聞いたっつーの」
捨てなきゃ…
「俺も寝てるよりは楽しかった。
だからその礼にこれやる」
捨てなきゃ…いけないのに
ストラップを握りしめた手の力を私は緩めることができない。