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「岸森くんと何か関係あるの?」

「カレカノです。」

「別れなさい。あなたは、モデルよ、それにあなた・・」

「あたしが決めたんです。母には私から話します。それじゃあさようなら」

「ちょっと惟知嘉!?」

そのまま歩いて行った。

「待ちなさい!!惟知嘉!!」

うるさいなぁー

パーティー会場に行く途中で海斗くんに『いいの?』って聞かれたけど、軽く無視をしてしまった。

ごめんねなんて謝る余裕なんてないくらいに、あたしは、怒ってた。

「あーーーーもうムカつく」

やっと言った言葉がこれ・・・・。

「大丈夫か?」

そう言って海斗くんはあたしの手を握った。
戸惑ったけど、優しく微笑みかけてくれて、それにつられてあたしも微笑んだ。

話さなきゃいけない。フランス行きのこと。

歩きながら・・・・でもいっか!

「海斗くん。今から言うことさぁ、全部本当のことだから、あせらずに聞いて?」

「何?」

「あたしね、来年の5月にフランス行くんだ。ピアノの勉強して、ピアニストになるために。」

「えっ!マジ?」

2人で立ち止まった。

「だけどね、海斗くんと会って、海斗くんを好きになって考え直したんだ。今行かなくたってまだ時間があるから、大学卒業してからでいいかな?って。実際大学いけるか分かんないけどね。」

「俺のため?俺なら待てるよ。夢なんじゃないの?チャンスを諦めていいの?」

「もう決めたの。ママに見つけてもらった話なんだけど、あたしの力だけでやっていかないと、ピアニストにはなれないと思う。それに浮気されたら困るし。」

「そっか。まぁ浮気なんてしないけど。惟知嘉は俺の初カノだから。」

「うっそ!!マジ?」

「お前に会うまで女に興味なんてなかったし」
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