*キミイロ*
そんなこと思い出してたら、なんとなく不思議な気持ちになって、「あの頃に戻りたいッ!」
なんて思っちゃった。
『生徒のみなさんは体育館に集合してください。』
って放送が流れた。
私たちの一年生のときの先生は三学期で離任したから、私たちはそれぞれバラバラに体育館へ向かった。
「始業式とかめんどくさッ!うち寝るからあ。」
マナミが言った。
「私も眠い~昨日宿題で寝てないし;」
ホントの話だったけど、わざと冗談っぽく言ってみた。
「まぢ;それで終わったの?」
「ん~…」
「そこの一年生!」
後ろから怒鳴り声が聞こえた。
マナミが「はぁッ?」
って言って振り返ったら、
「何無駄話してるの!早く体育館に入りなさい!」
「はあ~…」
またあの先生。
口うるさい化粧のこいおばさん先生が、私たちをすごい顔で睨んでる。
マナミが「うざぁ~ッ」って顔して、列に並んだ。
私も素早く並んで座った。