[B L]だからスキって言ったのに〒続編
「あ…」
「そんな顔しないでよ~!!
僕だって人間なんだけどなぁ~?」
どんな顔を、していたんだろう。
しかも、ルイは思った以上にフレンドリー。
ここまでくると、逆に怪しい。
「こないだぶり。」
「…はぁ」
「覚えてる?
僕、ルイだけど。」
覚えてるもなにも、忘れるわけないだろ。
「…わかって、ますよ。」
「そっか、よかったぁ~♪
僕忘れられてたらどうしようかと思って。」
「そんなこと言いに来たんじゃないでしょう?
俺に何のようですか。」
「おぉ~、ものわかり良いねぇ。
率直に言うとね、竜哉と別れて欲しいんだ。」
…きた。
くると思った。
「…。」
コイツに俺と天野が別れてるって知れたら、絶対だめだ。
いや、別れてないんだけど。
だって、俺了承してないし。
別れて良いなんて、一言も言ってない。
「あ、別れてたんだっけ、うん。」
「別れてない!」
「え?
でも竜哉は別れたって言ってたけど。」
「俺は…承諾してない。」
「はぁ───…
つまり、君が邪魔してるってことね。
了解了解、そっかぁ、なるほどねぇー…」
そう言って下を向くと、突然ルイは寮の壁に俺の首を叩きつけた。
「グッ…」
首を絞められる。
コイツ、力強────────…
「夏音クン、気付かないの?
オマエが竜哉に釣り合わないってこと。
見た目も、中身も、地位も!!!!!!!!!!!」
その気迫に、圧倒されそうになる。
だが俺も、ここで折れるわけにはいかない。
「釣り合わないことくらい、分かってる。
でも俺は…天野の、そばにいたい。
それだけだ…ッ!!」
ルイの目を見据えて言うと、ルイの冷え切った目も同じ様に、俺を見据えた。
「…。」
「ゲホッゲホ、ゴホッ…」
ようやくルイが俺の首を離す。
それと同時に、俺は一気に空気を吸い込んだ。