[B L]だからスキって言ったのに〒続編
「…見てみろよ、この参考書。
…78ページだ。」
天野は投げられた参考書を掴み、言われたページを開く。
「…ッッ!?」
そこには、血が飛び散っていた。
「吐血だ。
頭いいなら分かるだろ?
それがどれだけヤバい状態かってことぐらい」
確かに、天野は理解していた。
だが理解できなかった。
なぜこれほどまで自分に尽くしてくれたのかを。
「どうして夏音は、オレを…」
「そんなの決まってるだろ。
好きだからだよ。
オマエのことが好きだから、自分が死にかけてでも信じてほしかったんだろ。」
東悟に言われてハッとする。
そんなことも見失うくらい、自分は私欲に溺れていたのだ。