[B L]だからスキって言ったのに〒続編
…考えても仕方のないことだ。
大体、天野に天野の都合があって。
俺にできるのは、訴えることだけだ。
だから
天野、いつか俺を信じてくれるよな…?
アイツの所になんか、行かないよな?
アイツのものになんか、なるわけないよな?
アイツと浮気なんて────…
するわけ、ないよな?
…分かってる。
信じてるんだ。俺は天野を信じてる。
「でもっ…どうしようもなく、不安なんだ…!!」
俺は壁に沿って、しゃがみこんだ。
ずるずる、と衣服と壁がこすれる音がする。
そのままトスン、と床にへたり込んだ。
「フゥッ、ハ、ハァッ…」
原因不明の発作。
もはやトラウマかどうかも疑わしい。
「く、すり…」
ポケットに手を入れた俺は、錠剤が入った瓶を取り出す。
しかしそこには、一粒も入っていなかった。
「っクソ…!!」
ドクンッ
ドクンッ
ドクンッ
ドクンッ…
俺は左胸あたりの服をギュッと握り締め、それから視界はだんだんと暗くなり、意識が遠のいていった。