[B L]だからスキって言ったのに〒続編


───────…


気が付くと、白い天井が見えた。

…あれ、俺夢を見てたような気が…


ピッピッピッピッ

心電図の音で、ここが病室なんだと思った。


『あ、れ…』

酸素マスクで、息がシューシューいっている。


「夏音…っ!

ごめん、ほんとにごめん…!

オレが夏音を傷つけてるんだって、今更気付いたんだ。

ごめん。

だから────…

だからオレは、ルイと」

『………、』

「…夏音?」

『俺のため?

本当に?

俺は天野が側にいなきゃ壊れる。

そんなこと、分かってるだろ。』

「あ…、」

ごめん天野。

俺が言ってるのは、天野を俺の側に縛り付けてるセリフだ。

『お願いだから…、
るいのところに、いかないで…

俺…天野のこと何にも知らないのに…

ルイの方が知ってるのに…

これ以上、ルイに天野をとられたくない。』

俺は何も知らない。

天野のことを。


『俺がどうなってもいい。
ただ、死ぬときは天野の側にいたい。』

「滅多なこと言うな!」

『それに、俺が死にかけたら、今度みたいに…

助けにきて、くれるんだろ?』

「っ夏音…、ごめん、
オレの方こそ、夏音をわかってなかった。」

『あま、の。
キスして…』

俺は酸素マスクをはずす。

「…オレが守る。絶対に、守るから。」


そうして俺たちは、気持ちを確かめ合うかのようにキスをした。


< 67 / 68 >

この作品をシェア

pagetop