月城学園生徒会の秘密

ー夕方、颯斗の部屋ー

勉強が終わり、皆が帰ると颯斗の部屋で夕飯までゆっくりしていた。

皆にバレない様にしていたけど颯斗と二人っきりになると不安が押し寄せて来た。 幾らなんでも『宮』の家だろうと力は必要。皆や何より颯斗と離れるのが怖かった。ソファーに座ってる颯斗にぎゅっと抱き付くと、

「このままでいて?」震えてる私に気づいたのかぎゅっと抱き寄せてくれて。

「あぁ。………‥怖いのか?皆が離れそうな事が」声に出すと泣き出しそうな気がしたから頷いて。

「大丈夫。皆離れていかないさ。俺だって勿論雪奏の側にいるから、な?」優しい声で言うと背中を優しくトントンと叩いてくれた。

「ごめんね…少しだけ、泣いていい?」颯斗に抱き付きながら言うと

「……あぁ。気がすむまで良いさ。」ただ、ゴメンは無しだぞ?そう言ってくれた。

私は声を出さず、颯斗の腕の中で泣いた。

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「ありがとう、………もう大丈夫。」颯斗はフワリと微笑むと

「そっか。泣きたくなったらガマンしないで言えよな?」

「うん。ありがとう颯斗……大好き」最後の言葉は恥ずかしくて小さな声だけど、伝わったかな?
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