時は誰も待ってくれない 下
でも爆笑してると思った途端、優の笑い声は小さくなって何も言わなくなってしまった。
カメラは構えたままで固まってる状態…。
「優?」
「…」
「…写真、撮ろうか」
優は俯いていてその手からカメラを取って
二人並ぶ。
何も言わない優。
それでも私はいつも通りに接した。
「撮るよ」
パシャッ
撮るとき、優はちゃんと前を向いてくれた。
写真には大きな虹を背に笑う私と泣いている優が映っていたー…。
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