時は誰も待ってくれない 下
「え?」
「出かけよう」
そう言って私の顔を見た優はさっきまでの曇った表情はなくいつも通りで、見間違いだったのかな?って思う。
優を見つめたまま頷くと頭を撫でられた。

でも昨日のことを思い出すと顔が赤くなる。
何度も私の名前を呼びながら好きだと言ってくれた。
私の不安なんてそんなことで吹っ飛ぶ。
優が私のことを好きだということが言葉を通して、体を通して感じるから。
私もそれに答えているつもり。
今までの夢みたいなことは過去であって、本当に夢だったんじゃないかとさえ思う。
ずっと支えてくれているのは優なんだから。

今日はランチタイムということもあり、お客さんがたくさん来て大変だったけど予定通りの時間に終われた。
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