時は誰も待ってくれない 下
「高橋…」
「中谷の癖が私の癖になってて」
「高橋」
「もう、離れたくない…」
「…」
最後には涙声になってしまって泣くなと必死に歯を食い縛る。
中谷は相変わらず天井を見ていてしばらくの沈黙が流れたが、それを中谷が破いた。
「俺は、もうすぐ死ぬ」
「…っ」
「残された人が一番辛いんだよ。だから誰とも関係なんて持ちたくないんだ」
知ってる。だからずっと中谷は高校もほとんど一人で過ごしていた。
既に病気のことを知っていた中谷は大切な存在を自ら拒んでいた。
「中谷の癖が私の癖になってて」
「高橋」
「もう、離れたくない…」
「…」
最後には涙声になってしまって泣くなと必死に歯を食い縛る。
中谷は相変わらず天井を見ていてしばらくの沈黙が流れたが、それを中谷が破いた。
「俺は、もうすぐ死ぬ」
「…っ」
「残された人が一番辛いんだよ。だから誰とも関係なんて持ちたくないんだ」
知ってる。だからずっと中谷は高校もほとんど一人で過ごしていた。
既に病気のことを知っていた中谷は大切な存在を自ら拒んでいた。