時は誰も待ってくれない 下
誓い
今日は雪が降っていて病院への道のりはあたり一面真っ白。
隼人もきっと病室から見てるはず。
外に出られたらいいんだけど、あんまり無理すると体に悪いし。
今日なんて特に寒いし…。
クリスマスはもう少し先。
二人でどこかへ行きたいなぁ。外出許可とか出るかな?
もし出たら、二人でいろんなところへ行きたい。水族館とか遊園地とかたくさん。
たくさん思い出作って一緒に笑いたい。
「隼人ー?」
「おう、来たか」
「苦しい?」
「ちょっとだけな。大丈夫だ」
最近、また隼人の顔色は悪くて体もお腹に水が溜まって膨れている。
それでも全く辛い顔をせず、私に笑いかけてくれるのは私を不安にさせないためだと思う。