時は誰も待ってくれない 下
「おい!真由!?」
「行かなきゃ…行かなきゃ!!!」
「どうしたんだよ!?」
また腕を掴む優を振り払って走ろうとするけど
なかなか振りほどけない。
離して…お願い、行かなきゃいけないの。
通行人が心配そうな目で私たちを見る。
そんなの構わず何かの呪文のように
行かなきゃ、行かなきゃと呟く私をさすがに不審に思った優が私の両肩を掴んで揺する。
「しっかりしろ!」
「行かなきゃ…待ってるから…」
「何があったんだ?」
「隼人…ッ!」
その名前を聞いた瞬間、優の力が少しだけ弱くなった。
「…乗りな」
「行かなきゃ…行かなきゃ!!!」
「どうしたんだよ!?」
また腕を掴む優を振り払って走ろうとするけど
なかなか振りほどけない。
離して…お願い、行かなきゃいけないの。
通行人が心配そうな目で私たちを見る。
そんなの構わず何かの呪文のように
行かなきゃ、行かなきゃと呟く私をさすがに不審に思った優が私の両肩を掴んで揺する。
「しっかりしろ!」
「行かなきゃ…待ってるから…」
「何があったんだ?」
「隼人…ッ!」
その名前を聞いた瞬間、優の力が少しだけ弱くなった。
「…乗りな」