時は誰も待ってくれない 下
「隼人!!!」
勢いよく扉を開けるとそこには医者や看護婦たちが立っていてみんな俯いている。
白衣を着た男の人が隼人の閉じた目を開けてライトを照す。
「6時34分…ご臨終です…」
「嘘だ…」
私はゆっくりと隼人に歩み寄る。
嘘だ。嘘だ。嘘だ嘘だ嘘だ。
「隼人…?ちゃんと来たよ。プレゼントだってちゃんと持ってきたよ?」
触れた隼人の手はまだ少し暖かくて死んでるわけが無い。
「寝てるだけだよね?やめてよそんなドッキリみたいな…」
何を言っても目を覚まさない隼人の目尻から一滴の涙が頬を伝う。
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