彼女の恋~小指の赤い糸~





「そこらへんに適当に座ってて下さいね」


「何か飲みますよね。ちょっと待ってて下さい」


「中島」


「はい?」


ギュウッと抱きしめられた。


「いいんだよな?」
頷くと首筋に唇が落とされた。


次に唇を塞がれて。目を瞑ったら、また主任の顔がちらついてしまった。


ハッとして閉じていた目を開けると課長がじっと見た。


「中島は俺だけを見てればいい」



再度落ちてきた唇は何度も角度を変えて深まり割って入って来た舌に蹂躙された。



いつの間にか帯は外されていて。



はだけた浴衣の前をよけて胸に這わされた唇と舌が先端を刺激をしてきて身体が痺れた。



ぼーっとした頭の隅に音が響いてきた。

着信音?



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