彼女の恋~小指の赤い糸~
「なんだか取り込んでいるようだから今日は帰るよ」
「課長」
「俺はもう行くから。
電話に出ろよ」
《そろそろ時間切れ、上がって行くよ》
《待って、課長はこれから帰る所だから》
《そうみたいだな》
《今日みたいな事は迷惑です。
二度としないで下さい》
ガチャッ。
ドアの開く音がした。
課長?
携帯電話を切って玄関に急いだ。
「課長?忘れものですか」
でも玄関にいたのは課長ではなく主任だった。