彼女の恋~小指の赤い糸~
恋しくて
「課長が居なくて紗季さん寂しいんじゃないですか?」
「えっ……そうね」
『そうね』なんて千夏に返事をしたけど本当はほっとしている。
課長と別れる事が出来ないのに主任を目で追ってしまう。
時々、目が合って慌てて反らす。
変に思っているかもしれない
日々、募っていく想い。
でも、どうにもならない現実。
苦しい。
今更じゃない。
もう遅いんだって分かってるけど。
この想いを消す事なんて出来ない。