彼女の恋~小指の赤い糸~
そんなモヤモヤした気分のまま千夏達の結婚式の日を迎えた。
朝、私の気分とは対象的に良く晴れた青空が覗いていた。
メイクをして着替えた私は鏡の中の自分を確認した。
膝丈までの淡いラベンダー色のシフォンドレスにボレロ。
ウェスト部分にはリボンが付いている。
緩くカールさせた髪は横で一つにまとめて髪飾りを付けた。
鏡の中の私は憂鬱そうな顔で何度目かの、ため息を吐いてこちらを見ている。
テーブルの上の携帯で時間を確認すると主任が迎えに来ると言っていた時間になろうとしていた。