彼女の恋~小指の赤い糸~
口元が綻んで不安そうな表情が一転。
主任は満面の笑みを浮かべながら唇を塞いで、また私を腕の中に引き寄せた。
「俺も紗季からは離れない。
紗季……好きだ」
「私も……私も主任が好きです」
再び深い口づけをされて、とろけるような感覚に立っていられずに、しがみついた私を主任はベッドまで運んだ。
「ひゃぁっ……はあん……」
私の上に乗っかって来た主任の唇と舌が首筋を這う。
「感じてる紗季かわい……紗季の声……もっと聞きたい……」
甘い言葉を囁きながら主任によって繰り返し与えられる快感に喘ぎ身を震わせる。
やがて意識は遠のいた。
高校生の私がクラスメイト数人と教室で喋っている。
一緒にいる皆は見覚えのある懐かしい顔ばかり。
その中に玲奈もいた。