彼女の恋~小指の赤い糸~
「知らないんですか?
いい夢は人に話しちゃダメなんです。
だから絶対に言いませんよ」
夢の中に出て来た主任の言葉は私の願望。
主任が私の赤い糸の運命の人でずっと一緒にいたいって思った。
だから主任には秘密。
「……ったく、強情っぱり」
仕方ないなって顔で私の頭をぽんぽんとした。
「シャワーしてくればタオルなら浴室にあるし。
その間に何か食う物作っとく」
「えっ?」
「朝からまともに食ってないから腹へってるだろう?
簡単なものになるけどな」
主任って料理出来たんだ。
「あっ!
今、主任になんか作れるの?とか思っただろう?
安心しなよ。
簡単な物しか作れないけど味には自信があるんだ」
「そうですか?
じゃあ楽しみにしてます。
シャワーしてきます」