彼女の恋~小指の赤い糸~
課長は、後輩の女の子達が噂しているようにカッコイイし、この1週間見てて分かったんだけど凄く仕事の出来る人。
そんな人から彼女になってって言われてドキッとしない女の人なんて、きっといないと思う。
課長と付き合えば東條君への気持ちも完全に消す事が出来るかもしれない。
一瞬、狡い考えが頭をよぎった。
だけど、そんな風に忘れる為に課長の彼女になるのは違うよね。
「課長、すみません。
今は誰とも付き合う気はないので」
「やっぱり、すんなりとはいかないか。
でも諦めないよ」
エレベーターが止まり先に課長は出て行った。