彼女の恋~小指の赤い糸~
「私、主任なんて好きじゃないです」
「そうなのか?
けど諸田とは楽しそうに良く話してるだろう?
ずっと気になっていたんだ」
勝手に主任が千夏との会話に割り込んで来てるだけなのに……。
主任と仲良くなんてしてない。
「課長の誤解です。
だいたい、主任と何かあるなんて思われると凄く迷惑ですよ」
「……そうか。
中島、さっきも言ったけど、これ以上待つのは無理みたいだ。
誤解して嫉妬まで、しちまうし……。
もう一度、付き合う事考えてみてくれないか?」
「課長……」
課長が嫉妬してくれてたなんて……。
課長に付き合ってと言われたのは今回が二度目。
課長への気持ちは、確実に変化している。
好きって云うはっきりとしたものでは、ないけど課長と食事をして話す時間は凄く楽しい。
課長の彼女になったら、もっと楽しい時間が過ごせるはず……。
「課長といると楽しいです。
彼女にして下さい」