彼女の恋~小指の赤い糸~
「具合が悪いって嘘だったんですか?……何でこんな事……」
「知りたい?」
悪ふざけにしては度が過ぎる。
さっきは本当に具合が悪そうで心配までしたのに……。
「どうせ私をからかっただけなんでしょ?
こんな事までされるなんて思わなかった酷すぎです」
「悪ふざけじゃないし、からかった訳でもないよ」
じゃあ、さっきのはいったいなんだったのよ。
もうー、わけ分からない。
「主任なんてサイテー!!」
言い捨てて一気に階段をかけ上がって自室に駆け込んだ。