彼女の恋~小指の赤い糸~
お昼休みになりいつものように声を掛けた。
「千夏、食堂に行くよ」
「あっ、先に行ってて下さい」
「どうかしたの?」
「ちょっと電話をしたくて……。
用事が済んだら直ぐに行きます」
「分かった、先に行ってるよ」
千夏を残して先に食堂に行ったけど。
千夏は、なかなか来なくて。
「千夏、遅いね」
「うん、直ぐに来るって言ってたんだけどね」
お昼休みが30分程過ぎた頃にやっと千夏が食堂に来た。
「遅いじゃない」
「電話が長引いちゃって」
「早く食べないと、お昼休み終わるよ」