彼女の恋~小指の赤い糸~
「寄っていきませんか?」
アパートの前まで来て帰ろうとした課長を引き止めた。
課長は驚いた顔をした。
「もう少し一緒に居たいから」
このまま離れたら課長と駄目になるような気がする。
「寄ったらどうなるか分かって言ってる?」
ちゃんと分かってるよ。
これ以上課長に嫌な思いをさせたくないし主任にも振り回されたくない。
課長のモノになったらもう主任なんて関係なくなる。
だから……。