有界閉領域
校門の両側を囲むように執行部と役員がズラリ並ぶ。
その中を通って見学者の人達が帰って行く。
真央が着いた時には、もう見送りの儀式が始まっており、本当はリョウの隣に並ばなければならないのに、列に割って入る度胸はなかった。
見学者に混じりさりげなく、後列の隣に並んだ。
保護者と一緒に来ていた見学の生徒はすんなり帰って行ったが、グループで来ていた女子学生は、リョウの周りをアイドルでも見るように集まって、記念の写メを撮る始末。
校門付近が渋滞してくると、玲奈と戸塚さんがテキパキ誘導する、素晴らしい連携プレーを見ながら、感心した。
リョウのサポートに行ってくれて本当に良かったと。
初日からこれじゃ~、あと2日が思いやられる。
「春日さん」
名前を呼ばれて振り向くと、そこにはさっき案内したグループの付き添いの男がいた。
「ごめんなさいね。途中で交代して。見学は楽しめましたか?」
一通りの挨拶をとりあえずしておく。
「楽しかったですよ。春日さんに会えたしね。それにまだ2日あるんでしょ?
」
「あ・・・はい。」
もしかして・・・また来るつもり?
「春日さんに会いに来るかもね?」
にこっと笑った笑顔が、不覚にも可愛いかった。
「じゃ~。また」
手をヒラヒラ降ると、連れの女子学生と楽しそうに歩き出した。
はぁ~。もう来なくていいし・・・
本当に、疲れた・・・
その中を通って見学者の人達が帰って行く。
真央が着いた時には、もう見送りの儀式が始まっており、本当はリョウの隣に並ばなければならないのに、列に割って入る度胸はなかった。
見学者に混じりさりげなく、後列の隣に並んだ。
保護者と一緒に来ていた見学の生徒はすんなり帰って行ったが、グループで来ていた女子学生は、リョウの周りをアイドルでも見るように集まって、記念の写メを撮る始末。
校門付近が渋滞してくると、玲奈と戸塚さんがテキパキ誘導する、素晴らしい連携プレーを見ながら、感心した。
リョウのサポートに行ってくれて本当に良かったと。
初日からこれじゃ~、あと2日が思いやられる。
「春日さん」
名前を呼ばれて振り向くと、そこにはさっき案内したグループの付き添いの男がいた。
「ごめんなさいね。途中で交代して。見学は楽しめましたか?」
一通りの挨拶をとりあえずしておく。
「楽しかったですよ。春日さんに会えたしね。それにまだ2日あるんでしょ?
」
「あ・・・はい。」
もしかして・・・また来るつもり?
「春日さんに会いに来るかもね?」
にこっと笑った笑顔が、不覚にも可愛いかった。
「じゃ~。また」
手をヒラヒラ降ると、連れの女子学生と楽しそうに歩き出した。
はぁ~。もう来なくていいし・・・
本当に、疲れた・・・