有界閉領域
8月も10日を過ぎようとしていた。








バスケの新人戦は、準決勝で敗れ海に行く話はなくなった。









内心ホッとしたが、千波は良い手応えだから次の試合で真由とキャンプだとか言い出す始末。






   正直、また負けて欲しい・・・









レイは、夏期講習を真面目に行っているようだし、暇があると家に来たり、私がおじいちゃまの用事で佳代さんの家に行ったりと、週2回以上は会っていた。







   リョウとは・・・・








いきなり朝方電話がかかってきた時は、酔っているみたいだし、大きな音楽がかかっていて、何を言っているか聞き取れない感じで、一方的に話して勝手に切られた。









カナダでハイになって絶好調に楽しんでいるって言いたいのだろう。






   関屋さんと・・・・







その事はなるべく考えないようにしている。





   だって考えても辛くなるだけだから・・・









玲奈ちゃんとも映画を見に行ったり、ショッピングしたり、たまに東山君が一緒に付いてくる時もあったが、それはそれで楽しめた。









リョウがいないだけで、夏休みはイイ感じに充実している。









今日から通いのお手伝いさんが1週間お盆休みの為、真由は朝から家事に忙しかった。










おじいちゃまは、いつの間にかブラリと出て行ってしまい、たぶん散歩だと思うけど、夕方には帰ってくるだろう。









大まかな献立と買い出しは、家政婦さんがしてくれているから、食事の心配はしなくて良かった。










全部の部屋を掃除したらドット疲れてしまい、真由はリビングのソファーで横になった。










潮風が心地よく、ついウトウトしてしまう。







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