小さな恋のうた~short story~
だから、諦めようって……
琥珀から離れて強くなろうって……
最後に頬にキスをした。
なのに……

「やっぱり…つらいよぉ……」

頭では本当に分かっている。
痛いほど分かる。
でも………心が追いつけない。
ずっと…ずっと…琥珀だけを想い続けていたから……

「あれぇ~こんなところにすんげー美人な子がいんじゃん」

「てか、泣いてね?おにーさん達が慰めてあげよーか?」

その声で我に返った。
見上げると男性2人が私の体をなめまわすようにニタニタと笑みを浮かべながら見ていた。
………気持ち悪い……
周りを見ずに走って行ったからここがどこか分からない。
しかも、今は薄暗く、人も全然通っていない道だ。

「ねぇ、少し遊ぼうよ」

片方の人が無理矢理、手を引っ張る。
もう片方の人は、おい。ずりーぞとかニヤニヤしながら言っている。

「きゃっ」

いや……助けて……
そう言いたいのに声を出せない。
片方の人が、太股に手を滑らそうとしたその時……
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