桜庭家の姉達
「琴里センパイって、お前の姉ちゃんって感じしねぇよな」
「歳が近いからだろ」
「てか、お前の姉ちゃん達も姉ちゃんって感じしねぇし」
「そうか?」
俺の姉は合計六人いる。
俺は末っ子で、唯一の男。
「麻琴、課題してきた?」
「当たり前だろ、」
「じー」
「……………」
佐野…お前なあ…。
「急いで写せよ」
「さんきゅ、麻琴!」
「はぁ…」
末っ子なせいで、姉達にはよくこき使われることも多々あり、一番ひどいのは琴子姉ちゃんの漫画の手伝いだ。
徹夜で手伝わされた経験もあるくらい。
それに比べたら課題見せるくらいなら、どうってことない。
ーーーー予鈴が学校中に鳴り響いた。