桜庭家の姉達



もともと使われてなかった部屋を作業部屋として使っていいと父から許しが出たのだ。


ボク的にはマンション借りてそこに作業部屋を作る面倒がはぶけた。



隣りの和室で締め切り間近の時はアシスタント達が寝泊まりすることもできる。



家がオープンすぎないか?と思われがちだが、二階に入るには指紋認証システムが導入されていていて、自由に出入りできるのは家族のみ。


開けてと頼めば中から父さんが開けるけど。




「中野さん、来ていたんだね」

「お邪魔しています!」

「琴子、仕事の方は順調?」

「まあまあというところだな」



中野さんはボクの三つ上で、担当になってまだ一年もならないけど、やる気だけはとても感じられる人だ。



< 28 / 56 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop