どういう関係⁉︎
『サボらない?どうせ、ばれないでしょ?』

都の提案に、私より先にチダがのった。荷物をまとめて、帰り道にある、ショッピングモールに寄ることにした。

『んじゃあ、私は保健室によってから、教室にいくわ。』

保険医と仲のいい都が、早退届けを頼みに行くことになったので、チダと2人で教室に帰ることになった。

『よく、サボるの?』

『たまに、かな?』

沈黙が続く。少し息苦しい。なんか、話した方がいいのか?何を?

チダの表情を伺おうとしたら、チダと目があった。

『何か、話した方がいい?』

『えっ?』

心の中を読まれた?

『いつも、だいたい女子の方から、話題ふってくれるから。』

なるほどね。そういうことか。女子の方から、話題をふってくれるから、こういう状況は初めてで、どうしたらいいか分からないという感じですか。

少し困った顔をしているチダを見ながら、羨ましいヤツだなと思った。

『別に話さなくていいよ。話したい時に話してくれたらいい。』

何処かで聞いたセリフのようなことを、言っているなぁと思うと、少しおかしくなって、クスッと笑った。

『何?何か変だった?』

焦るチダを見ながら、首をふった。

『教室には、別々に入ろう。』

『なんで?』

『チダと私が、一緒に入って、一緒に出て行くと、サボりだなってすぐ分かっちゃうかもしれないから。』

そんなことをすれば、きっと私だけ、担任の角先生に怒られるハメになる。他の女子にチクられるから。


『そうだね…あっ。今、俺のことチダってよんだ。』

『呼びました。だから?ほら、もうすぐ教室だから、私は先に行くよ。』

嬉しそうにはしゃぐチダを横目でみながら、教室まで、急いだ。
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