どういう関係⁉︎
教室に入ると、黒板には大きく自習の文字が書いてあった。まだ、教室にいない生徒も数人いて、チャイムが鳴り終わっていたけど、ざわざわしていた。

まぁ、いつも自習はこんな感じだ。

自分の席に向かい、荷物を整理していると、後ろから軽く、肩を叩かれた。

『平河さん、ちょっといいかな？』

振り返ると、野澤さんのグループの人達がいた。頭の中で、やばいんじゃない？と言う声が聞こえた気がする。

『あっ、えっと。今急いでるから。』

こういう時は、そそくさと逃げるのが一番だ。

『ヒラー。早くしろよ。』

後ろのドア付近で、チダが私をよんだ。やばいなと思った瞬間、野澤さんに片手をつかまれた。

『時間あるよね？』

鋭い目つきで私をじっと見る。最悪だ。これは、絶対断れない雰囲気だ。

チダの方をキッと見ると、チダはキョトンとした顔をしていた。罪悪感はないな。まぁ、あだ名で呼ぶことは、悪いことではないからな。

『町田君。私、用があるから。先に行って、みゃーこに伝えておいて。』

ここで、町田のことをチダなんて呼んだら、この後私は生きていない気がする。

チダは、町田君と呼ばれたことに少しショックを受けているような顔をした。
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