どういう関係⁉︎
チダと別れて、野澤さん達についていく、移動中は誰も一言も話さなかった。

『入って。』

校舎裏にある、古い方の体育倉庫に到着した。全員が中に入ったところで、扉が閉められた。

『どうやって、とりいったの?』

冷たい声で、野澤さんが私に聞いてきた。私の周りを野澤さん達が囲み、冷たい視線を私にむける。

『とりいってないよ。』

『嘘つかないで。ヒラって呼ばれてるじゃないの。』

それは、向こうが勝手に呼び出したことだ。

『ニコニコしながら、町田君の後ろ歩いてるじゃん。』

歩いてません。ニコニコしてません。

『まるで、犬みたい。』

取り囲んでる女子達が一斉に笑う。本当に嫌な空間だ。ひとしきり笑ったあとで、野澤さんに胸ぐらをつかまれた。

『今後、取り入ろうとか、仲良くしようとか、考えない方がいいわよ。こういうことになるから。』

野澤さんが私を後ろに突き飛ばした。

=バシャン=




一瞬、何が起こったのか理解できなかった。頭から、水滴が落ちてくる。手は地面を触っている。制服のあちらこちらが水で濡れていて、泥だらけになっている。

バケツをもった数人の女子が見える。たくさんの笑い声が聞こえる。

最悪だ。

『少しは、反省して。』

そう言って、野澤さん達は、倉庫を出て行った。
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