どういう関係⁉︎
『おいっ。こら、まて‼︎』

『待たない。帰れ‼︎追いかけてくるなー。』

チダが必死で追いかけてくるから、私も必死で逃げる。追いつかれたら、何されるか…。何が何でも、逃げないと。

願いとは、裏腹にだんだんと距離が縮んできて、とうとう私は片腕をチダにつかまれた。

『はなせ‼︎関わってくるな‼︎かえれ‼︎』

うつむきながら、そう言った。すると、チダは、私の目線までしゃがみ、私の顔を覗きこんだ。

チダの真剣な目と私の目があう。

『いやだ。関わるし、帰らないし、離さない。』

チダの落ち着いた声、チダの真剣な目。また、視界がかすみ出した。

『あんたと、絡むと、いろいろ面倒なんだよ‼︎』

『ごめん。』

『こんなに泥だらけになるし、寒いし。』

『ごめん。』

真っ直ぐ私を見つめて、謝ってくる。チダが悪いわけではないことは、ちゃんと理解はしている。

こんな汚い手を使う子達が悪いことも、ちゃんと理解はしている。

『ごめん。でも、俺。ヒラと友達になりたいんだ。』
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