すきなひとみーつけた。
ハンバーガーを食べ終わる頃にはお店の外はオレンジ色に染められ、ちょうど日が落ち始めていた。
「そろそろ帰ろっか。」
「うん、そだね。楽しかった!」
「だね!じゃあ、また明日」
「ばいばい〜」
ヒラヒラと手を振りながら別れの挨拶を交わし、
美咲と反対側の電車に乗ろうとした。
「あれー?新藤?」
電車に乗り込むと、相澤の姿があった。
ほんと、なんか縁があるなぁ。
いいんだか悪いんだか…
「何してるの?」
「んん〜、今日メールするわ!
あっははー。」
怪しい。
ニヤニヤしてる。
誤魔化すような笑顔で相澤は私をあしらってきた。
「楽しみに待っててあげるー」
「こえーよ、ははっ」
負けじと意地の悪い風に言ってみた。
ちょっとだけ怖い顔しながら。
それでも相澤は余裕そうなのが、
なんかむかつく。
相澤とは家が近かったから、
もちろん降りる駅が同じなわけで。
いつの間にか一緒に帰っていた。