すきなひとみーつけた。





チャプン…


「ぬるい…」


少し冷めてしまった湯船に浸かり、今日一日を振り返った。




…今日は色々あったなぁ。

クラス替えがあって、美咲と同じクラスで嬉しくて、でも佐々木君とは離れて…

真壁先生にドキドキして。

美咲と遊んで、相澤と帰って、

…相澤にからかわれて。




いいこともあれば、あんまり嬉しくないこともあった。


なんかもやもやする。


相澤はあんな事するし。

ほんとにドキドキしたのに。



「あ…今日メールするって言われた内容、聞き忘れた…」



思い出した。
今思えば、あそこで勝手に怒って走り出さなければ良かったのかも。



でも、後悔したって遅い。



「謝るしかないかぁ…」



お風呂の天井から滴る水の音と一緒に私の声は消された。


相澤のことを考えながら、ぬるいお湯に使っていた。いつの間にか、顔が火照っていた。






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