すきなひとみーつけた。
佐々木くんとは、
一年の頃隣のクラスで体育の授業を二クラス合同で行った時に、
私が一目惚れをしてしまった人。
その時の授業の内容はサッカーだった。
彼はサッカー部の学年のキャプテンで、サッカーが得意じゃない人に優しく教えていた。
その優しさといい、
爽やかな笑顔がとても格好良かった。
でも、
話したことも目があったこともなくて。
私のただの一方的な気持ちだった。
片想い
…っていうやつ。
だから
今年こそは同じクラスになって、
私を知って欲しかった。
話してみたかった。
密かな願い。
「あーおい!同じクラスだね。」
「わ!…美咲かー。
うん、ほんとすごい安心したー!」
考え事をしてると、
突然大きな声が私の名前を呼んだ。
その声の持ち主は、美咲。
人混みの中私を見つけてくれた。
一人でいたから、
美咲の顔を見ることで安心した。