すきなひとみーつけた。




「…ごちそうさま!」

「明日から弁当か?」


ご飯を食べ終わり台所にお皿を運んでいると、洗い物をしながらお父さんは私に話しかけた。


「うん、でも購買で済ますから大丈夫だよ」

少し気を使って私がそう言うと、お父さんはむすっとした顔をした。


「いい。お父さんが作る。唐揚げ、入れてあげるからな」


「ありがと…じゃあ、おやすみ!」

「おやすみ」


唐揚げは、私の一番好きなおかず。

さりげない優しさが、私にとっては安心だった。


お父さんにはすっごい感謝してるよ。

心の中でそう呟いて、
私は自分の部屋に向かった。



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