すきなひとみーつけた。




この前一緒に帰った時も、それは感じた。

私よりも背がすごく高くて、腰の位置が全然違かった。

まつ毛も長いし。(←これ重要)

…あれならかっこ良く見えるし、彼女もできるわけだ。

みんなそうやって私よりも先に成長していく。

置いていかないで。


そう思うけど私は何にも変われないままだった。

「はあ…」

ついため息が出てしまった。

「なんだ、そんなに不満か」

「……はい?」


いつの間に私の目の前には数学の先生がいた。

「な、なんですか?」

「なんですかじゃないだろう、問二の答えを黒板に書きなさいと言ったんだ。ため息をつくくらいだから不満なんだよな、よしもう一問特別に増やして…」

「わー!ごめんなさいごめんなさい、すぐときます、不満なんでありませーん!」


話を進める先生に対して焦って返事をする私のことをあはは、とみんなは笑う。

恥ずかしい…


と思いながら、
私はトボトボと黒板に向かった。



トントン


机を軽く叩くような音がして振り向くと、



『ばーか』


と口を動かしながら、意地悪な顔で笑った相澤がいた。



むかつくーー!!




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